Beste Sevindik 2024/2/28-2024/3/29

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ベステ・セヴィンディクはオランダを拠点に活動するトルコ系オランダ人のヴァイオリニスト兼研究者。現在、ライデン・アジア・センターで、日本との多様な学際的文化交流プロジェクトに対するオランダ政府の取り組みと支援について研究を進めている。ハジェテぺ大学アンカラ音楽院を卒業後、ベルンハルト皇太子文化基金とクラース・ダイクストラ財団の寛大な支援を受け、フローニンゲンのプリンス・クラウス・コンセルヴァトワールで修士号を取得。

クラシック・ヴァイオリニストとして、ベステはドイツ、ベルギー、フランス、ノルウェー、デンマーク、アイスランド、日本、そしてオランダ全土のさまざまな舞台で演奏している。また、コンサートホールにとどまらず、「医療に役立つ音楽」プロジェクトのような革新的プロジェクトにも積極的に取り組んでいる。このプロジェクトでは、フローニンゲン大学医療センターとハーグのアントニウーショフ病院で、外科手術の患者とそのケア・スタッフを対象に、音楽家がレパートリー曲や即興演奏等を実践している。さらにベステは、欧州委員会のエラスムス+イニシアチブが支援するプログラム「RENEW」の研修生として、ヨーロッパ各地で起業家精神と先進的な音楽プロジェクトに参加している。

音楽活動以外にも、音楽家の社会的役割を探求する研究プロジェクトに深く関わっている。王立コンセルヴァトワールとハンゼ大学の研究員として、ロイヤル・カレッジ・ロンドンとウィーン国立音楽大学との共同プロジェクト「ProMiMiC」に参加し、ヘルスケア領域における音楽の影響について研究している。

ベステは日本の芸術と文化が好きで、ライデン大学で日本語を専攻した。2022年に卒業後、東京の日本女子大学現代女性キャリア研究所で研究インターンシップに参加、日本で活動する女性音楽家の社会経済的状況について質的調査を行った。

 

滞在プロジェクト企画: 

レジデンス期間中の私の主な目的は、日本とオランダの学際的な文化協力について調査し、研究を進めることです。特に、2025年に大阪で開催される万国博覧会に向けた関連性に焦点を当て、二国間関係を形成する上で、このようなプロジェクトが持つ永続的な意味合いや遺産が何であるか探求します。滞在期間中、これらのプロジェクトに関わる団体や個人へのインタビューやビデオ資料など、広範なデータ収集を行う予定です。

私の滞在のもうひとつの目標は、東京での専門的なネットワークを広げ、日本における女性音楽家の職業化を主題とした博士論文のアイデアを集めることです。

文化的なイベントやワークショップ、集会などに積極的に参加し、専門家やアーティストとつながり、将来の共同プロジェクトや研究活動に貢献できるような関係を築くつもりです。この度のレジデンスでの没入経験を活かして、博士論文の焦点を絞り込むことを目指します。

さらに、音楽家として、即興セッションやワークショップ、様々な分野の地元アーティストとのつながりを育むなど、多様なかたちの芸術的コラボレーションを探求したいと思っています。

ディスカッションに参加し、専門家のアドヴァイスを得て、東京の活気ある文化的景観からインスピレーションを得ることで、このレジデンスは私の現在の研究プロジェクトにとって重要な経験となることはもちろん、私の将来の学問的探求を更に発展させていくと期待しています。

Instagram:@bestesevindik